あられが嫌い
2009年 10月 17日
大雨が降っていた。
変わって、あられが降ってきた。
ザーザーザラザラカッカッ。
雨の音と違って、あられの音はいやに脅迫的な音がする。
氷のかたまりが空から落ちてくるっていうのは、ごく日常の生活からするととても珍しいことなので、楽しみに思う部分もある。
でも当たると痛くて、やはり雨よりは怖い。
あられは嫌い。
僕は部屋の中にいる。
僕の身体には、傷なんてひとつもなく、これからもつかないだろう。
しかし、僕の居る覆いは、しつこく無機質な悲鳴をあげている。
近くの集合住宅の駐車場あたりからも、誰かの車体に対する暴力の音が聞こえる。
この家は大丈夫なのか。
あられで家が壊れただなんて、テレビの貴重なニュース特集でも耳にしたことがないが、今回のケースも絶対にそうとは限らない。
たいてい、雲が去っていけばまったくもって何ごともないことも知っている。
ただ、もしも。
もしも、屋根を突き破って氷のかたまりが落ちてきたら…。
もしも、窓ガラスがぶち割れたら…。
けがをするかもしれないし、その日は雨風にまみれて寝なければならないことになる。
風邪をひく。
ああ、風邪をひく。
風邪をひく。
ザーザーザラザラカッカッ。
ザーザーザラザラカッカッ。
…不安に思っているうちにあられは大雨に戻り、そのうちただの雨となり…、
こうなると、妙にあられが恋しくなる。
さっきまでのあの轟音が、なぜだか楽しかった思い出のように感じられて、心に隙間風が吹くようなつまらない気分になる。
結果として、二度、僕はあられによって集中力ややる気を奪われる。
あられが嫌い。
この文章を読んだ人と同じくらい、今、僕はとてもつまらない気分に陥っている。
変わって、あられが降ってきた。
ザーザーザラザラカッカッ。
雨の音と違って、あられの音はいやに脅迫的な音がする。
氷のかたまりが空から落ちてくるっていうのは、ごく日常の生活からするととても珍しいことなので、楽しみに思う部分もある。
でも当たると痛くて、やはり雨よりは怖い。
あられは嫌い。
僕は部屋の中にいる。
僕の身体には、傷なんてひとつもなく、これからもつかないだろう。
しかし、僕の居る覆いは、しつこく無機質な悲鳴をあげている。
近くの集合住宅の駐車場あたりからも、誰かの車体に対する暴力の音が聞こえる。
この家は大丈夫なのか。
あられで家が壊れただなんて、テレビの貴重なニュース特集でも耳にしたことがないが、今回のケースも絶対にそうとは限らない。
たいてい、雲が去っていけばまったくもって何ごともないことも知っている。
ただ、もしも。
もしも、屋根を突き破って氷のかたまりが落ちてきたら…。
もしも、窓ガラスがぶち割れたら…。
けがをするかもしれないし、その日は雨風にまみれて寝なければならないことになる。
風邪をひく。
ああ、風邪をひく。
風邪をひく。
ザーザーザラザラカッカッ。
ザーザーザラザラカッカッ。
…不安に思っているうちにあられは大雨に戻り、そのうちただの雨となり…、
こうなると、妙にあられが恋しくなる。
さっきまでのあの轟音が、なぜだか楽しかった思い出のように感じられて、心に隙間風が吹くようなつまらない気分になる。
結果として、二度、僕はあられによって集中力ややる気を奪われる。
あられが嫌い。
この文章を読んだ人と同じくらい、今、僕はとてもつまらない気分に陥っている。
by itisnot | 2009-10-17 22:07 | 日常